タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション

TAG Heuer(タグ・ホイヤー)

カジュアル使いがベストな選択肢か?

タグ・ホイヤーの「カレラ」は、モータースポーツ好きにとって、特別な時計である。

タグ・ホイヤーの名誉顧問を務めるジャック・ホイヤー氏は、1960年代にメキシコの英雄的ドライバーであったペドロとリカルドのロドリゲス兄弟と出会い、危険極まりない公道レース“ラ・カレラ・パナメリカーナ・メヒコ”の話を聞き、レースの世界観を投影したクロノグラフを考案した。

それが1964年に誕生した「カレラ」だった。視認性を高めるためにケースを大きくし、着用感を高めるためにラグを長めにした。この「カレラ」は、初のレーシングコンセプトの時計なのだ。

ちなみにこのロドリゲス兄弟は、今年のF1メキシコGPが開催されたメキシコシティのサーキット「エルマノス・ロドリゲス・サーキット」の名前(エルマノスとは兄弟の意味)にもなっている。そしてタグ・ホイヤーと縁の深いこのサーキットで、タグ・ホイヤーがスポンサードするレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが勝利を収めたというのも、なんとも因縁めいたものを感じる。

そんなタグ・ホイヤーが、今年ポルシェとのパートーシップを結んだ。クルマ×時計のパートナーシップは数あるが、この両社ほどしっくりくる結びつきはないだろう。

例えば、映画『栄光のル・マン』にて、名優スティーブ・マックイーンが「モナコ」を着用していたのは有名な話だが、劇中でドライブしていたのは「ポルシェ917K」であった。またホイヤーは一時期、投資会社のTAG社に買収されていたことがあったが、このTAG社がF1に進出した際にポルシェにエンジンの製作を依頼し、“TAGポルシェ”のエンジン名でマクラーレンF1チームの黄金期を作ったこともある。

そして極め付きはポルシェとタグ・ホイヤーの両方に「カレラ」があり、ほぼ同時期に生まれたという縁もある。タグ・ホイヤーとポルシェには、深い関係があるのだ。
と、前口上が長くなったが、この「タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション」を楽しむなら、こういった物語を知らなければ意味がない。

タキメーターベゼルに入ったPORSCHEのロゴやサーキット路面をイメージしたダイヤルの装飾、そしてポルシェのインテリアをイメージしたステッチが入るストラップなど、時計には濃厚なポルシェの世界が詰まっているからだ。

この時計をつけて行くなら、この世界観を理解してくれる人に会いたい。そこでモータースポーツとタグ・ホイヤーを愛する知り合いの美容師のところへ向かった。時計を見せると開口一番「それ、カッコイイね!」と即答。タグ・ホイヤーの愛用者だけあって、ベゼルやステッチなど、細かい所にも気が付いてくれる。

更には「インデックスの表示も違うんだね」とうれしい質問。このモデルは計器をイメージしており、インデックス表示が05~60になっているのだ。

せっかくの機会なので、試着もしてもらったのだが、タグ・ホイヤーのDバックルは穴にピンを通すのではなく、挟み込むタイプなので、細かなサイズ調整も簡単だし、革も傷みにくい。この方式はぜひ他社も真似して欲しい。

しかしながら、このモデルは自動巻き式クロノグラフであるため、かなりケースが厚い。ケース径は44㎜と大きいのだが、ラグの長さや角度のおかげでサイズ感は全く気にならない。しかしこれだけケースが厚いとシャツの袖口には収まらない。ということは必然的にカジュアル使いがメインになるだろうし、ビジネスシーンで使うなら、ジャケット+ニットやカットソーなど、少々カジュアルなビジネスコーディネートと合わせるのがよさそうだ。

別日はニットに合わせることにしたが、この時計の素材感とレザーのタフな雰囲気に合わせて、アウターをライダースジャケットにしたところ、これは大当たり。ニットなので袖口の干渉に気にならないし、タグ・ホイヤーの男っぽい世界観とライダースジャケットの組み合わせもリッチ感がある。

やはりどこまで行っても、ポルシェは男の車であるし、タグ・ホイヤーも男の時計である。そんな組み合わせには、ドレッシーよりもカジュアルやハードめのスタイルが似合う。「タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション」は、自分らしさを楽しむ大人の男にこそ選んで欲しい時計である。

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション
自動巻き、SSケース、ケース径44㎜。836,000
搭載ムーブメントは、自社製の「キャリバー ホイヤー02」。80時間連続駆動のロングパワーリザーブで、クロノグラフの作動に関係する重要パーツのコラムホイールは、赤くしている。
インデックスなどに夜光塗料を塗布。05~60のインデックスは暗所でも目立つ。 個人的に嬉しいDバックルの構造がこれ。穴で合わせるタイプではないので、誰でも快適なフィット感を得られるのだ。
かなりボリューム感があるので、シャツの袖口に収まらない。
自動巻き、SSケース、ケース径44㎜。836,000
知り合いの美容師さんは、手首がやや細め。でも腕への収まりはよさそう。
ライダースとの相性は良好。ハードめのスタイルに似合う時計だ。
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